大底 major bottom 2004 9 8

 日本経済は、とりあえず、デフレは沈静化し、
デフレとインフレの間で揺れ動いているという感じがします。
 デフレの場合は、借金の価値が増加し、つまり借金が重くなり、
現金の価値が増加します。
 インフレの場合は、借金の価値が減少し、つまり借金が軽くなり、
現金の価値が減少します。
 長期的に考えれば、
「デフレ→デフレ傾向→大底→インフレ傾向→インフレ」だと思います。
 将来的には、原油などの資源価格の上昇、素材価格の上昇、
食糧価格の上昇、地価の下げ止まりなどが考えられます。
 このように、原価上昇によるインフレ(コストインフレ)と、
「もうひとつのインフレ」があり得ると思います。
こうした二つのインフレの相乗効果もあるかもしれません。
 いずれにせよ、そろそろ、インフレについても考えておいた方がよいと思います。
私は、押入れにしまっておいた「インフレのマニュアル」を出してきました。

インフレ inflation 2004 9 6
 インフレ。
今日(9月6日)の日本経済新聞の経済教室「エコノミクスNOW」を読むと、
私は、そういう感想を持ちます。
 世界最速の少子高齢化(つまり、税収の減少と社会保障費の増加)。
 世界最大の規模である700兆円の公的債務。
 こうした条件下での選択肢は、
社会保障の削減か、増税か。
 おそらく、どちらもできないと思います。
どちらの選択肢も、強力なリーダーシップが必要です。
 ですから、予想されることは、
政府が決断できないまま、時間が経過し、あるいは先送りを繰り返し、
結果的にインフレとなったということになるでしょう。
 インフレは、借金の価値を減少させます。
インフレは、巨額の借金で苦しむ者(政府)にとっては、幸運の女神かもしれません。
(その前に、長期金利が暴れて、政府はダウンしてしまうかもしれませんが・・・)
 もしかすると、財務省が政治家をコントロールして、
政治家には決断できない上記の選択肢を選び、実行するかもしれませんが、
それは、民主主義的ではありません。
財務省は、選挙で選ばれていない「匿名の権力」です。
 改革は、民間部門から政府部門へ移りつつありますが(大きな政府から小さな政府へ)、
それが、先送りの繰り返しで難しい。
あるいは、本の表紙を変えただけで本の中身は変えていないという「雰囲気だけ改革」で、
結果的には、前に進んでいない。











































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